青色申告編|使用ソフト・使用サイトは? や 法人税申告編|使用ソフト・使用サイトは? で簡単に会計ソフトの選定理由について触れましたが、ここではもう少し詳しく説明しようと思います。
当サイト サラリーマンの家賃収入確定申告 では、会計ソフトとして株式会社円簿インターネットサービスのクラウド円簿(円簿青色申告 および 円簿会計)を使用したかたちでの記帳方法を解説しています。
その理由は以前にも触れたとおり無料だったからなのですが、残念ながら2025年初に有料になってしまいました。
それでもクラウド円簿を使い続ける判断にした理由を以下に記載します。
先に結論
先に結論を書くと、個人青色申告と法人の両方での利用を考えた時に、その利用料が安かったからになります。
個人青色申告単品で見ると価格的な差はあまり大きくなかったのですが、個人青色申告も法人もとなった時に合計利用料の差が大きかったのが理由になります。
以下、順を追って見ていきます。
※比較対象は有名どころの弥生とマネーフォワードとしています。また、いずれもWebブラウザベースのクラウドソフトを対象としています。
個人青色申告だけでの利用の場合
まずは個人青色申告だけの利用での比較です。利用料はそれぞれ以下になります。
個人青色申告 | |
---|---|
クラウド円簿 | クラウド円簿(円簿青色申告) プラン:円簿PROベーシック 9,500円 |
弥生 | やよいの青色申告オンライン プラン:ベーシックプラン 17,250円 |
マネーフォワード | マネーフォワードクラウド確定申告 プラン:パーソナルミニ 10,800円 |
※2025年4月時点
基本的にいずれも一番安いプランで機能的には十分そうなため、一番安いプランの価格で記載しています。但し、「やよいの青色申告オンライン」だけは一番安いセルフプランでは問い合わせが一切できない(メール問い合わせやチャット問い合わせすら不可)ため、他の比較対象と同等の条件を持つベーシックプランにて記載しています。
これだけで見ると、クラウド円簿(円簿青色申告)が一番安いものの、あまり価格差は大きくはありません。むしろ、会計ソフトから直接e-Tax申告できたり金融機関連携ができるなどの機能の多さに魅力を感じる場合にはコスパという意味では弥生やマネーフォワードの方が良いかもしれません。
余計な機能は不要でシンプルでいいので何よりも安いのがいいといった場合にはクラウド円簿、多少費用が上がっても機能が多い方がいいといった場合にはやよいの青色申告オンラインやマネーフォワードクラウド確定申告
、といったかたちで何を優先するかで決めればよいかと思います。
(参考)クラウド円簿の早期申告パック・期間限定パック
有料化されたのちのクラウド円簿には「早期申告パック」と「期間限定パック」と呼ばれる格安プランが用意されています。これは個人青色申告向けに、確定申告の短い期間だけクラウド円簿を利用できるかわりに利用料が安いというものになります。
使用可能期間 | 利用料 | |
---|---|---|
早期申告パック | 毎年 確定申告開始2ヶ月前~翌2月末まで | 2,980円 |
期間限定パック | 毎年 確定申告開始2ヶ月前~翌3月末まで | 3,980円 |
※2025年4月時点
期間が短いだけで機能は円簿PROベーシックと同等とのことです。
当方では下に記載の法人との兼ね合いによりこのパックは使っていませんが、この期間だけでもいいかもという方は検討してみても良いかと思います。
個人青色申告と法人の両方での利用の場合
次に個人青色申告と法人の両方の利用での比較です。利用料はそれぞれ以下になります。
個人青色申告 | 法人 | 合計利用料 | |
---|---|---|---|
クラウド円簿 | クラウド円簿(円簿青色申告、円簿会計) プラン:円簿PROベーシック ※2社まで利用可 9,500円 | 9,500円 | |
弥生 | やよいの青色申告オンライン プラン:ベーシックプラン 17,250円 | 弥生会計 Next プラン:エントリープラン 34,800円 | 52,050円 |
マネーフォワード | マネーフォワードクラウド確定申告 プラン:パーソナルミニ 10,800円 | マネーフォワードクラウド会計 プラン:スモールビジネス 35,760円 | 46,560円 |
※2025年4月時点
先ほど同様に、基本的にはいずれも一番安いプランで機能的には十分そうなため、一番安いプランの価格で記載しています。また、操作感等の統一性のため個人青色申告と法人では同じ会社のソフトウェアを使用する前提としています。
ここでのポイントは、個人青色申告だけでの利用の時にも出てきたクラウド円簿の円簿PROベーシックプランが2社まで利用可能な点です。
2社と言っても個人事業主でもよいので、1つのプラン内で「個人青色申告用の円簿青色申告+法人用の円簿会計」といった使い方ができます。
そうすると合計額で比べるとクラウド円簿の方がおよそ5分の1程度とだいぶ安くなりますので、当方ではクラウド円簿を使い続けるとの判断を致しました。
選び方の基準としては
ここではあくまでも料金中心の比較を行いましたが、その観点からすると以下のような選定基準となるかと思います。
もちろん個々の状況と優先順位によりますので、一つの参考になればと思います。